8 月から 10 月初めにかけて、シンガポール周辺の海底ケーブルで障害が相次ぎました。シンガポールにサーバーを置いている人や、この地域からサーバーにアクセスする人にとっては、遅延の増加やパケットロスの増加として直接表れ、しかも修理には数週間単位の時間がかかります。
3 件を時系列で
- 8 月 8 日〜9 日:Indigo West と Indigo Central のケーブルでシャント障害が発生しました。パース〜シンガポール経路での 2 件のうち先の事故です。
- 9 月初め:Light Reading が 9 月 7 日に報じたところでは、オーストラリア〜シンガポール・ケーブル(ASC、全長 4,600km、Vocus が運用)がインドネシア海域のアニェル(Anyer)とシンガポールの間で切断され、波長サービスとイーサネットサービスが止まりました。パース〜シンガポール経路では 4 週間で 2 件目の大きな事故です。トラフィックはオーストラリア東海岸のケーブルから日本または米国経由に迂回し、メルボルン〜シンガポール間の迂回遅延は 400ms に達しました。Vocus は海洋修理のパートナーと修理を計画中で、技術的な検討、予備資材の確認、許可の調整を進めているとしていますが、完了時期は示していません。
- 10 月 2 日前後:フィリピンで全国的に国際帯域が低下し、シンガポール方面と香港方面のリンクが影響を受けました。情報通信技術省の Henry Aguda 長官は原因を調査中とし、「自然要因による光ファイバーの切断か、機器の故障のどちらか」だと述べました。Globe、PLDT、Converge はいずれも予備経路に切り替え、PLDT は影響を受けたトラフィックの大半を迂回させたとしています。現地メディアは修理に数週間かかる見通しと報じました。
「シンガポールノード」の体感が場所によって違う理由
遅延を決めるのはノードがある都市ではなく経路です。ケーブル障害の間、同じシンガポールのサーバーでも、ある国からは変化がなく、別の国からは地球を半周する迂回になることがあります。「シンガポールが遅くなった」と感じたら、まずどの区間が迂回しているのかを突き止めましょう。
- 利用者の側から測る:ping と mtr でどのホップで遅延や損失が増えるかが分かります。方法はVPS の遅延とパケットロスの測り方、絞り込み方はパケットロスのトラブルシューティングを参照してください。
- 往路と復路の両方を見る:往路が正常でも復路が正常とは限らず、ケーブル障害の間は両方向で迂回経路が異なることがよくあります。
- 1 回の測定で結論を出さない:障害対応中は通信事業者が経路を調整し続けており、同じリンクが 1 日に何度も変わることがあります。
ノード選びの実践的なアドバイス
利用者がオーストラリア、フィリピン、東南アジアの複数の国に分散しているなら、こうした事態では単一のノードが弱点になります。利用者の分布に合わせて入口を配置するか、少なくとも切り替え先の予備地域を用意しておきましょう。シンガポールノードの向き不向きはシンガポール VPS の選び方で、現在のプランはシンガポールノードのページで確認できます。長い目で見ると、アジア太平洋のデータセンター建設が過去最大という記事で触れたように、シンガポールで建設中の容量はごくわずかで、この地域のビジネスにとってケーブルと国際経路の信頼性の重要性は増す一方です。